裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

学び

NHKスペシャル 追跡ルフィ事件を視聴してまたひとつ境界線について考察できた

NHKスペシャル 追跡ルフィ事件を視聴した。 www.nhk.jp 番組のタイトル通り、フィリピンから遠隔で犯罪指示をし、連続強盗を起こしているルフィ事件をフィリピンにまでも追跡した番組だ。 ルフィというハンドルネームは印象的で有名な事件だが、分かっていな…

統一教会 NHKの番組「危険なささやき」を見て

統一教会の元信者の話、過去の裁判記録から勧誘の手口や信者の心の変遷を細かく辿ったNHK レギュラー番組への道「危険なささやき」を視聴した。 この番組のタイトルは最初「悪魔のささやき」だったそうだが、統一教会の抗議で「危険なささやき」に変更された…

名古屋地方裁判所のすぐ近くにある「戦争に関する資料館」

名古屋地裁から歩いて10分強の場所に「戦争に関する資料館」がある。 最近このような施設があることに気付き、早速行ってみた。 爆弾の実物が展示してあったり、戦争の語り部ビデオが常時流れていたりと狭いながらも見ごたえがあった。入場料無料で、裁判所…

愛知県蟹江町母子殺害事件から学んだこと

重大事件の当事者インタビューシリーズ、新記事が配信されました。読むのに会員登録が必要ですが、無料です。この事件に関心のある方は、ぜひご一読下さい。RT愛知県蟹江町母子殺傷事件 林振華死刑囚「自分はとんでもない親不孝だと思いました」https://t.co…

耳の障害を持った被害者女性の証言を聞いて

先日、性犯罪被害者女性の証言を聞く機会があったのだが(被害者女性は別室で裁判官や弁護士とはビデオリンクで会話する方法)、その被害者女性は耳が悪かった。 証言の前置きで耳が悪いという説明はあったが、 具体的にどのような障害なのかまでは分からな…

見えない恐怖は自分の命を守る能力さえ奪う

人身掌握に長けた人に取り込まれてしまい、見えない恐怖に操られて人生がめちゃくちゃ、最悪その結果死にいたってしまうこともある。 先日傍聴したこの事件の20代男性被害者は、物理的に監禁されたわけではないけれど、暴力や食事制限など虐待まみれの場所で…

エンジェルフライト 国際霊柩送還士 を読んだら死生観が深まった

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ストーカーから私たちが学ぶこと

またストーカーから凄惨な事件が発生した。 今回博多で起きたストーカー事件も加害者と被害者の関係性は元交際相手。 警視庁のこのデータからも、ストーカー加害者の半数が元を含む交際相手だ。 www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp 大きな事件に発展する前の出…

コロナ医療費自己負担ルールで気付いた全体最適の意図

そろそろコロナの感染症法上の位置づけが2類相当から5類に引き下げる話が出てきているが、現在のコロナ医療費についてもう少し調べてみることにした。 各県がそれぞれ説明しており、おそらくルールはどの県もほぼ同じだと思うのだが、医療費の自己負担分を公…

人間は不快に支配されている

人間は結局不快に支配されていると思う。 不快に包まれているときは視野がかなりせまくなっていて、短絡的な目の前の不快の素を排除する行動を起こす。 不倫相手を刺す事件が起きてしまうのは、その不倫相手さえいなくなればという不快の排除。 自分の思い通…

妻に不倫されたかわいそうな夫への同情作戦が失敗した瞬間

技能実習生として出稼ぎにきていたラオス人夫婦。 被告と妻は県内とはいえ電車を乗り継ぎ片道2時間ほど離れた別々の農園に配属された。 夫婦は毎日電話をし週末は月に2.3回、妻は2時間近くかけ夫に会いに行っていた。だが妻は同じ農園のカンボジア男性研修生…

私たちが恐れているのは生きるための最低限以外のことが出来なくなる生活になること

将来生活できるお金がなくなったらどうしよう… 誰でも頭の片隅にはあるぼんやりとした不安。 ホリエモンもひろゆきも別に生活保護があるからいいじゃんと言う。 でもほとんどの人が、ああそうか、生活保護があるからいいやとはそこで安心できない。起こって…

選挙:刑務所・拘置所に収容されている人の投票について

記憶の片隅に以前、木嶋佳苗のブログで以前投票の話題があったが、そういえば、刑事施設に収容されている人の選挙権ってどうなっているんだ?と気になったので調べてみた。 まず、禁固以上の刑に処されている間は選挙権も被選挙権も持てない。 www.nhk.or.jp…

NHK ETV「おひとりさま笑って生きて、笑って死にたい」から学んだ人生会議

「NHK ETV おひとりさま 笑って生きて、笑って死にたい」という番組を見た。 www.nhk.jp このETV特集は、一人暮らしで病気があっても入院せず、自宅で最期を過ごしたい人をサポートする病院のドキュメンタリーだった。 登場する人物は、末期がんだったり痴呆…

尼崎USB事件に自分の人生を守る方法のヒントがあった

昨日、尼崎のUSB紛失事件について書いてみたが、この事件から自分を守る方法のヒントがあったので、続編を書くことにした。 cocoronotomo.hatenablog.com この尼崎USB事件は、企業が(元々は委託元が)セキュリティ費用を支払っていないことが大きな原因だと…

ジモティー0円出品で気付いた人間の行動パターン

ジモティーという無料掲示板がある。 jmty.jp 今回家具の処分をしたかったので、ジモティーで0円出品をすることにした。 組み立て式の家具だったので解体して引き渡しをしようと、まずは解体前に写真を撮り、解体しながらジモティーへの出品作業も行った。 …

人間の排泄物を混ぜられた給食事件から学んだこと

news.yahoo.co.jp 去年10月、愛知県岡崎市の公立学校で給食のおかずから大腸菌が検出された問題で、この学校の女性職員が給食に排泄物を混入させたとして、書類送検されたことがわかりました。 先日、愛知県議員らの焼肉屋会食個室で人糞が放置されるという…

家族内で問題をすべて解決しなければならないという呪縛が事件を引き起こす

www.asahi.com 同居する母親の首を絞めて殺害したなどとして、殺人と死体遺棄の罪に問われた無職青谷良樹被告(29)の裁判員裁判が14日、名古屋地裁岡崎支部で結審した。検察側は懲役8年を求刑。弁護側は執行猶予付き判決を求めた。 私は傍聴に行けなかった…

私達があまり知らないこと

裁判は社会の縮図・・・と言えると思う。 当たり前だけれど、自分が知っていることというのは、本当に一部のことだけで、見ている世界は偏りがある。 だから、裁判で自分が思いを馳せたことがなかったこと、全く知らない世界があることを知ることがある。 同…

どれだけ謝罪をされても怒りが収まらない理由

裁判でよく出てくるワード「謝罪文」 被告人が被害者に送るものだが、そもそも受け取ってもらえないことも多い。 被害者と加害者が全く面識がない場合もあり、少しでもこんなひどいことをする理由や背景、謝罪を期待して、複雑な気持ちをかかえながら被害者…

知的障害者の性犯罪

先日、性犯罪被告が知的障害者について、以下のツイートをした。 知的障害者への性教育ってどうなっているのだろう。知的障害者の性犯罪を傍聴したのだけれど、彼は30歳を越えて自慰行為自体の存在も知らず、友人から借りたレイプもののDVDで性行為=レイプと…

まともな人間でいたいと思う欲望との戦い

傍聴している公判で、ある一定程度の割合で介護殺人事件に出くわす。 私が今まで傍聴した介護殺人では、比較的介護を初めて初期の段階で事件が起こっている。そして、その被告の周りには、介護に無関心な他の家族、見て見ぬふり、一人で頑張ってしまう被告、…

現在の一夫一婦制にかなり無理があると東大教授の先生も言っていた

離婚の裁判を傍聴するたびに、そもそも一夫一妻制に無理があるんじゃないの?そもそもの婚姻のルール自体をもう少し見直す必要があるんじゃないの?と思わざるをえない。 家に帰ればテレビでは、年がら年中芸能人の不倫や離婚の話が目に入ってきて、なんかみ…

被告の心の中をどう暴くかは検事の腕の見せどころ

裁判では、被告がいつから犯行を考えていたかを証明することは大きなポイントである。 例えば、 殺人なら前から殺そうと思っていたのか、とっさに殺してしまったのか、 性犯罪なら前からたくらんでいたのか、とっさに犯してしまったのか、 など。 これは、犯…

名古屋刑務所のイベント、みよし矯正展のレポート②

名古屋刑務所のイベント、みよし矯正展のレポート① の続き。 屋台では普通のお祭りと同じように焼きそば、イカ焼き、そしてココイチなんかもあったが、せっかくなので昼食は500円で受刑者食事体験をしてみた。 メニューは名古屋らしくみそがついたカツがメイ…

名古屋刑務所のイベント、みよし矯正展のレポート①

年に一度、名古屋刑務所で毎年10月に刑務所の施設が見学出来るイベントがあるのだが、それに行って来た。 法務省:第30回東海北陸・みよし矯正展の開催について 私のように裁判所にしょっちゅう行っている変わった人は少数。 普通の人は刑務所に行くなん…

犯罪のインセンティブ、損得勘定

随分前だが、社会のマナーやルールについてのテーマをテレビで放送していた。 その中で犯罪をおかすインセンティブがどのような時に働くかということについてもふれていた。その公式というのがこれ。その行為によって得られるもの ≧ 失うもの × 摘発される確…

裁判でカギ屋について学んだ

事件に関連する空室になっているマンション一室で、中に誰もいないのに、なぜかドアU字ロックがかかっていたという奇妙な事件があった。 結局なぞは解けないままだが、U字ロックを外から開けることになった為、カギの専門家としてカギ屋さんの証言を聞くこと…

お金の使い方は人生そのもの

判決言い渡しの後、判決の理由の説明があり、最後に裁判長からひとことメッセージが添えられる。 そのメッセージは、テンプレートのようになにも心に響かない(多分、被告にも響かない)場合も多いが、裁判長によってこの一言に特色があり、このメッセージで…

他人を裁く行為のメカニズム

テレビをつければ、コメンテーターが毎日誰かを裁きネットでも無名なブログにさえも裁きまくっている人がいる。「不謹慎な人には自分が制裁を加えなければ」というその人なりの正義感、また制裁を加えることによって憂さ晴らしになるから行動して いることま…