裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

2018-01-01から1年間の記事一覧

出会い系で出会った中年女性がストーカーへ豹変(量刑記録)

出会い系で出会ったアラフィフ同士中年男女。別れ話がもつれ女性がストーカーとなった事件。 【罪名】ストーカー行為等の規制等に関する法律 【判決】6月 執行猶予3年(求刑6月) 最初は週2位でデートし、合鍵も渡したり、お互いのスマホに位置情報が分かる…

現在の一夫一婦制にかなり無理があると東大教授の先生も言っていた

離婚の裁判を傍聴するたびに、そもそも一夫一妻制に無理があるんじゃないの?そもそもの婚姻のルール自体をもう少し見直す必要があるんじゃないの?と思わざるをえない。 家に帰ればテレビでは、年がら年中芸能人の不倫や離婚の話が目に入ってきて、なんかみ…

オーバーステイと在留カード偽造(量刑記録)

インドネシア人男性が、オーバーステイし、在留カード偽造した罪。 【罪名】 出入国管理及び難民認定法違反 【判決】 懲役2年、執行猶予4年 この判決で晴れて勾留の身から解放されたことになる。 被告に付き添う人物が、刑務官から出入国管理官?(制服も刑…

後妻業の妻 筧千佐子にかかわってしまった男達の幸せとは

先日テレビで、後妻業の妻 筧千佐子の面会に何度も行き本を執筆したルポライターが出演していた。去年私も京都地裁まで傍聴しに行ったので思ったことを記録しておこうと思う。 まず、この事件は、起訴されたのが4名だが、それ以外にも殺めているようで(ルポ…

11月の名古屋地裁裁判員裁判

毎月1日に裁判員裁判の開廷期日の情報が更新される。 名古屋地裁の2018年11月裁判員裁判の予定はこちら↓ 裁判所|名古屋地方裁判所本庁の裁判員裁判開廷期日情報 10/22~すでに始まっている裁判員裁判は、この事件で、11月に入ってからもまだ裁判員裁判が行わ…

被告の心の中をどう暴くかは検事の腕の見せどころ

裁判では、被告がいつから犯行を考えていたかを証明することは大きなポイントである。 例えば、 殺人なら前から殺そうと思っていたのか、とっさに殺してしまったのか、 性犯罪なら前からたくらんでいたのか、とっさに犯してしまったのか、 など。 これは、犯…

名古屋刑務所のイベント、みよし矯正展のレポート②

名古屋刑務所のイベント、みよし矯正展のレポート① の続き。 屋台では普通のお祭りと同じように焼きそば、イカ焼き、そしてココイチなんかもあったが、せっかくなので昼食は500円で受刑者食事体験をしてみた。 メニューは名古屋らしくみそがついたカツがメイ…

名古屋刑務所のイベント、みよし矯正展のレポート①

年に一度、名古屋刑務所で毎年10月に刑務所の施設が見学出来るイベントがあるのだが、それに行って来た。 法務省:第30回東海北陸・みよし矯正展の開催について 私のように裁判所にしょっちゅう行っている変わった人は少数。 普通の人は刑務所に行くなん…

犯罪のインセンティブ、損得勘定

随分前だが、社会のマナーやルールについてのテーマをテレビで放送していた。 その中で犯罪をおかすインセンティブがどのような時に働くかということについてもふれていた。その公式というのがこれ。その行為によって得られるもの ≧ 失うもの × 摘発される確…

裁判でカギ屋について学んだ

事件に関連する空室になっているマンション一室で、中に誰もいないのに、なぜかドアU字ロックがかかっていたという奇妙な事件があった。 結局なぞは解けないままだが、U字ロックを外から開けることになった為、カギの専門家としてカギ屋さんの証言を聞くこと…

男子中学生を8日間連れまわした35歳男(量刑記録)

被告(♂35)は中学生を装い、男子中学生とネットで知り合い交際。 連れ出し、夜行バスで名古屋から横浜まで一緒に行きネットカフェなどに寝泊まりさせる。 8日間も連れまわし、職質を受けたことで男子中学生が解放。 それなりに男子中学生を行きたいところに…

ナンパテクに絶対の自信を持つイケメンナンパ師の求刑

以前、続けて傍聴したイケメンナンパ氏強姦事件の論告弁論が行われた。 cocoronotomo.hatenablog.com cocoronotomo.hatenablog.com 【求刑】 2件の強姦事件で求刑6年。 8年前の事件の為、現法律ではなく、当時の罪名強姦扱い。 【弁論】 ・腕をつかむ程度は…

元モーニング娘 吉澤ひとみの飲酒運転事故にも共通する逃走の背景

元モーニング娘 吉澤ひとみの飲酒運転事故のニュースを見た時、華々しい世界のアイドルが護送されている姿はギャップがあり、なかなかの衝撃だった。 車を運転していれば、事故を自分が起こしてしまう可能性もあるし、事故に巻き込まれる可能性もある。 悪意…

痴漢の間違った問題解決方法

捕まったことによって、痴漢が治った人はいるのだろうか。傍聴すればするほど、痴漢は治せるものではない、痴漢をやめさせることが出来る方法はないという確信が高まっていく。今回傍聴した被告は前回服役もしており、今回5回目。今回父親が情状証人として出…

9月の名古屋地裁裁判員裁判

毎月1日に、裁判員裁判の情報が公開される。 9月の裁判員裁判は傷害致死1件のみ。 7月・8月は裁判官の夏季休暇の関係で少ないので、9月に入ればもう少し多く裁判員裁判があると思っていた。 名古屋地裁の裁判員裁判も裁判全体数も、今年に入ってから体感とし…

裁判で垣間見れる夫婦の実態

離婚の裁判では、目の前でこんなにお互いを陥れ、嘘にまみれた争いが繰り広げられているのだが、まだ別居していない夫婦であれば、同じ家から出てきて法廷でバトルしてまた同じ家に帰る。なかなかの地獄だ。 一度は永遠の愛を誓った二人だが、少しでも自分が…

子供を持った責任は死ぬまで続くがその責任で問題が解決される訳ではない

被告の情状証人で親が出廷することはよくある。 被告が中年以上だと、当然親は高齢だ。 子供を持つ責任は重いが、子供が成人した後も自分が死ぬまでは責任がつきまとうのだと改めて感じる。 涙ながらに 「なぜこんなことになってしまったのだろう・・・」 「…

裁判を通して家族とは何かを考える

「家族」という言葉から連想されるものは、絆とかひとりぼっちじゃないとか、助け合い、とか・・・ なんとなく温かみのある言葉だ。もし自分が自分の家族からその温かみを感じていなくても、人に堂々と言ったりすることは何となくはばかられる風潮がある。 …

法廷内での被告の監視体制について

大阪で勾留中の容疑者が逃走し、まだ捕まっていないことで近辺の住民は安心して過ごせない日々が続いているだろう。 ここで、勾留されている被告が、法廷内でどのように管理されているか疑問に思う方の為に、書いておく。 まず、開廷の5分前くらいに手錠と腰…

ニセバイアグラ6万錠を輸入しようとした韓国人(量刑記録)

被告は観光ビザで日本に滞在していた韓国人で現在はオーバーステイ。 見た目はどちらかというと誠実そうに見える。韓国にいる交際相手の姉に、バイアグラの輸入話を持ち掛けられ 中国から日本に輸入しようとしたところで関税で見つかり逮捕に至る。姉からは6…

弱い立場の他人を自分の欲望のはけ口にしてもよいと思うのが人間なのか

今日、テレビで中学生が授業中、講義をしている教師を何度も足蹴りし、その後何事もなくまた、講義を続ける様子の動画を見た。 この学生は、後日逮捕されたとの説明だったが、教師は生徒に蹴られたことについて特に注意をするわけでもなく、ヘラヘラして何事…

お金の使い方は人生そのもの

判決言い渡しの後、判決の理由の説明があり、最後に裁判長からひとことメッセージが添えられる。 そのメッセージは、テンプレートのようになにも心に響かない(多分、被告にも響かない)場合も多いが、裁判長によってこの一言に特色があり、このメッセージで…

名古屋刑務所で受刑者が熱中症で死亡

名古屋刑務所で受刑者が熱中症で死亡したというニュース。 www3.nhk.or.jp この受刑者が、どのような罪を犯したかは分からないが、死刑でないことは確実。 受刑者は、自分で食事や飲み物を調節することも出来ず、涼んだりも出来ない。亡くなった受刑者にかわ…

証人尋問でFBI捜査官登場!

外国人の犯罪はしょっちゅうあるので、当然外国人の証人も特段珍しいことではない。 ただ、今回の証人はエリートのオーラが・・・。 なんとFBI特別捜査官! FBI捜査官なんて映画の世界の人か、現実世界にいる人としてのイメージがなく、まさかこんな場所で生…

他人を裁く行為のメカニズム

テレビをつければ、コメンテーターが毎日誰かを裁きネットでも無名なブログにさえも裁きまくっている人がいる。「不謹慎な人には自分が制裁を加えなければ」というその人なりの正義感、また制裁を加えることによって憂さ晴らしになるから行動して いることま…

脅しの最上級(強要の量刑記録)

子供に会えないのは元妻が面会を阻害しているからと一方的に思いこみ、元妻の弟を待ち伏せ。元妻の弟に、エアガンをにぎってカバンに入れ本物の銃と見せかけ、 「俺は腹をくくっている」 と、脅し元妻の自宅まで45分運転させる。 元妻の自宅の前で電話をさせ…

強姦ナンパ師のナンパテクニック

先日傍聴した強姦イケメンナンパ師の公判の続きを傍聴することが出来た。 今回は被告人質問。既婚でアラサーの被告人は約10年間、多い時は週3-4回ナンパがライフワークになっていた。 被告は通学時、駅まで自分を見に来る女性ファンがいたエピソードも交え…

性犯罪被害者が低年齢化している問題

裁判傍聴して最初に驚き、これからも増々被害が深刻化していく問題の一つとして、性犯罪の被害者の低年齢化がある。 登下校中を狙って面識のない小学生が被害者になってしまうパターンもあるが、もっと深刻なのは知っている大人(親、兄弟、先生、学校関係職…

苦肉の一夫多妻制を実現した男

中川俊直議員のハワイ重婚写真騒動の時、こんな短絡的な人がいるのかと呆れ驚いたが、ハワイで挙式どころでないトンデモ重婚騒動が法廷で繰り広げられた。今回傍聴したのは、だまされて離婚届けを書かされた妻側からの訴訟。夫は、不倫した女と子供まで作り…

突然自宅に侵入してきた男と同意のもとで性交渉?

今回傍聴したのはブラジル人被告が自宅アパートに住む別の部屋に鍵があいていたからと侵入し、声を出すなと脅して就寝中の女性を強姦した事件。 起訴状読み上げの後、被告は脅迫を否定し、性交渉も同意のもとだったと起訴状の内容を否定。 突然自宅に侵入し…