裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

2018-01-01から1年間の記事一覧

安心して老人ホームで寝ていられない事件

被告は老人ホームの介護職員。施設入居者の就寝中、部屋の見回り中の被告が部屋の引き出しに閉まってあった財布内のクレジットカードを盗み、なりすまして約1ヶ月間スーパーやコンビニなどで買い物を続けた。一か月後に届いたカードの明細を被害者の娘が確認…

名古屋地裁、間もなく所持品検査始まる

名古屋地裁は今まで検査なしスルーで入ることが出来ていたが、とうとう7月4日から、所持品検査導入されることになった。パーテーションで隠されているが、すでに一階のロビーに身体検査用のゲートが準備してある。朝イチ、午後イチは混むだろうし、今までな…

気付かないことを利用するという罪

気づいたか気づいていないかは、心の中の問題なので外から見えるわけではない。 気づいたけれど気づいていないふりをすることもできるし、気づいていない方が都合が良ければ、気づいていないことにしてしまおうと思う気持ちは誰にでもある。 気づいていない…

強姦の被告の中でもイケメンの方がクズ

わいせつ事件の被告に意外とイケメンの被告がいることがある。 今回傍聴した強姦事件の被告は、肌も綺麗でまつげもクルンとカール、ホスト風でいわゆるイケメン。入廷の際、ついている腰縄が端正な顔立ちに相当違和感があった。 強姦の被告人がモテないお世…

長崎地裁訪問

旅行の合間にその土地の裁判所を傍聴してみると、それぞれの裁判所の違いを発見したり偶然、知っている裁判官を偶然見かけたりする新鮮さがある。 先日長崎旅行に旅行に行き、せっかくなので長崎地裁を訪ねてみた。 長崎が想像していたより都会だったので裁…

真実は他人が決める

世間で日大のアメフト部の悪質タックル問題がまだまだ世間を騒がしているが、内田前監督と井上コーチの会見と裁判での光景は重なる部分がある。 例えば殺人事件で争点になるのが殺意があったかどうか。 「殺意」というのは被告の心の中の事象で実態がない。 …

裁判員裁判の日程情報更新

毎月1日(1日が土日祝の場合は最初の平日)に裁判員裁判の日程情報が更新される。 裁判官の異動も落ち着き、もう少し多いかと思ったが、名古屋地裁の6月の裁判員裁判は2件のみ。 ■名古屋地方裁判所本庁の裁判員裁判開廷期日情報http://www.courts.go.jp/nago…

空き缶集めのホームレスに思うこと

空き缶集めのホームレスは、ある程度の規模の都市にはどこにでもいるだろう。 空き缶を色々なところから集めて、つぶして、どこかで拾った袋に入れて、自転車に載せて・・・その先は知らないけど多分空き缶を買い取ってくれるところに行くんだろう。 空き缶…

痴漢の量刑記録

被告男性は46歳、無職、離婚歴有、被害者女性は30歳。 名古屋地下鉄伏見~名古屋駅間での痴漢。 被告のズボンのチャックを開けた状態で被告の陰茎を女性の臀部におしつける行為。 被害女性と同乗していた友人の女性が目撃し駅員に伝え、被告が逃走した為追い…

刑務所専門求人誌

傍聴を始めて驚いたことの一つに、被告の雇用先の社長が時々情状証人として証言することがあることだ。私の肌感覚で正確ではないが、被告の半分以上は無職、拘留中に解雇や退職になってしまったケースを入れると7.8割は無職ではないかと思う。社長が情状証人…

反省をまずは外見から見せる

先日、「直撃!シンソウ坂上」という番組で、診療報酬不正受給で執行猶予中の脇坂英理子が出演していた。最初は不正の手口だとは知らなかったとか、不正受給したお金をホストクラブ通いには使っていないなど釈明をしたが、坂上忍や他の出演者からは、事件前…

悪いことをした人には何をしてもよいという心理

自身の子供に接触事故を起こした交通事故の謝罪に訪れた女性を、自宅の駐車場に停めた社内で強姦した事件をニュースで知った。 数ある事件の中でも相当悪質で、許せない気持ちになった。 ただ、裁判を傍聴する時や事件のニュースを聞いて、理解は出来ないが…

拘置所差し入れで買える物リストから考える

木嶋佳苗の拘置所日記に、拘置所差し入れで買える 自弁物品購入価格表が掲載されていた。 普段なかなかお目にかかれないリストなので、どんな物が購入できるようになっているのか興味深かった。 まず、日用品部門のリストではシャツや下着、文房具等は予想通…

名古屋地裁のコンビニが閉店

名古屋地裁のコンビニがいつの間にか閉店していた。 名古屋地裁の地下にあるコンビニは、普通のコンビニと違って 不思議な品揃えだった。 驚いたのは、黒い革靴が何足も売っていたこと、写経セットがあったこと、昭和時代?のビンのコカコーラが売っていたこ…

良い弁護士と悪い弁護士

〇〇号室の法廷は、△△裁判官、そしてその裁判官と検察官は基本的には同じ組み合わせである。 そして弁護士は公判によりバラバラ。 弁護士は沢山いるが、キャラが強烈な弁護士がいたり、頼りなさそうだったり様々。 驚いたのはやくざがらみの事件につくやくざ…

ナカイの窓×法廷で裁判特集

ナカイの窓で5/3「ナカイの窓×法廷」が放送された。 法廷ゲストは以下の通り。 菊地幸夫(弁護士) 清原博(元裁判官・国際弁護士) 若狭勝(元検事・弁護士) 榎本よしたか(法廷画家) 阿曽ちゃん(傍聴マニア) 阿曽ちゃんの実際にあった裁判のおもしろネタの披露や…

悪事を起こした人への個人的な気持ちと社会全体を思う気持ち

芸能人有名人が事件を起こしたら、ワイドショーでは毎日話題になりネットでも事件の事ばかりが目に付くことになる。 誰もが発信できる今の時代、それぞれの意見を気軽に発信できるため、自分の意見もネットやテレビで放送されているものと同化してしまう。 …

人の話の受け止め方、言葉の受け止め方

裁判を傍聴していると、被告人、関係者の証言を聞く機会が多い。自分は事件の当事者ではないので第三者として客観的な立場から聞くことが出来る。刑事事件は99%有罪と言われており、どうしても被告人を悪者として見てしまうフィルターはあると思うが、被告人…

計画的に宅配ピザ配達員のお姉さんを襲った事件

誰がどう見ても許せないと思う事件。 そんな事件なのに、そんな事件だからこそ報道がされない。 女性の皆さんに特にこんな事件がすぐそばで起こっていることを 知ってほしい。 【事件の内容】 被告が過去に利用したことのある宅配ピザは女性ドライバーが配達…

子供が遊ぶ公園での自慰行為の言い訳

外国人居住者がこれだけ増えてくると、当然外国人犯罪者も増えてくる。 外国人の被告には通訳が付き、日本語での部分と外国語での部分とそれぞれ通訳されるので単純に2倍の時間がかかる。 日本人が同じ犯罪を起こした場合よりお金と時間が(税金)がかかると…

強制わいせつの量刑記録

被告は24歳男性。 既婚、妻子有。 美容師だったが、逮捕後解雇。 同様事件で前科有り執行猶予中の事件。 保釈されていた。 路上で女性に抱きつき着衣の上から胸を揉むという強制わいせつ。同様2件の事件で起訴。 情状証人で妻と母親が証言。 求刑2年6月

窃盗の量刑記録

知的障害有 前科3犯 盗品は子供用パンツ時価200円相当 反省しているが欲求の制御傷害も有り 二度としないと誓っている 障害者機関支援相談センターの更生支援は期待できる cocoronotomo.hatenablog.com 求刑2年の実刑

間違えて盗んでしまった子供のパンツ

今回傍聴したのは、下着泥棒を辞められない被告の裁判。 前科3犯の被告で、なんと14年前に下着泥棒を行った同じ家で再度の犯行をしている。 下着を盗りたいと近所をウロウロしていたところ、14年前に盗んだ家の前を通り、以前も成功したし、ここなら盗れそう…

被告人から聞く犯行の理由から分かる人間の本質

裁判では犯行を認めていれば、今後更生するために 犯行の原因と対策をどうするかという話に及ぶ。 例えば、わいせつ事件の被告人質問の例。 検察官:なぜ今回このような事件を起こしてしまったのですか? 被告人:仕事で嫌なことが重なり、ストレスが溜まっ…

犯罪被害者、その家族について想いをはせること

全国犯罪被害者の会「あすの会」が今年の6月に解散する。 2000年に犯罪被害者の権利と被害回復制度の確立を目指して設立されたのだが、一定の目標が達成されたこと、会員の高齢化などの理由で解散が決まったそうだ。 今、私達はマスコミの影響もあると思うが…

裁判員裁判が開かれる日程の情報

傍聴について、よく聞かれる質問の一つに 「インターネットでいつどんな裁判が開かれるか載っているの?」 というものがある。 答えは一部を除く裁判員裁判の情報なら裁判所のホームページで 見ることが出来る。一部というのは性犯罪など被害者の情報を明ら…

裁判官の人事異動の時期

開かれる裁判が極端に少なくなる時期がある。 人事異動がある時期4月前半は、開かれる裁判の数がかなり少ない。その関係で、3月末までに判決を出してしまおうということだと思うが3月末は判決が多くなる。 その他、お盆の時期も裁判官が交代で休暇をとるため…

傍聴人の顔ぶれと傍聴の意義

裁判の傍聴は誰でも出来るがどんな人が多いか。 まず、裁判は平日の10時位~16時位で昼休憩は12時位~13時位。 普通に土日休みで仕事をしている人は、まず傍聴出来ないのだ。 傍聴常連の顔ぶれは、ほぼリタイアしたおじいさん。家にいても奥さんに迷惑がられ…

認知症の症状としての性犯罪

性犯罪は、メディアでは規制により、取り上げられる機会が少ないため、どんな事件が起きているのか、性犯罪の実態や加害者がどのような人物なのか、など私達が目に触れることが少ない。 裁判傍聴を何度かして、一番驚いたことが性犯罪がこんなに起きているん…

性犯罪被害者の年齢

性犯罪事件の被害者について、被害者特定事項の秘匿といって被害者の氏名等特定出来てしまう事項については公開しない措置が通常とられる。 そんな中、なぜか被害者の年齢はだいたい分かることが多い。多くは10代、20代の被害者だが、過去に50代、60代の女性…