裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

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尼崎USB事件に自分の人生を守る方法のヒントがあった

昨日、尼崎のUSB紛失事件について書いてみたが、この事件から自分を守る方法のヒントがあったので、続編を書くことにした。

 

cocoronotomo.hatenablog.com

 

この尼崎USB事件は、企業が(元々は委託元が)セキュリティ費用を支払っていないことが大きな原因だと思っているのだが、この図式はどこにでも転がっている。

 

セキュリティ対策は企業にとっては、大きな事件事故が起こらなければコストだ。

 

費用をかけてシステムを組めば多大なコストがかかるため、企業はチェック項目を多くしたり、ダブルチェックしたり、業務を実際に行う人員にとっては十分な時間を用意されていないにもかかわらず時間を要したり心理的に負荷が高い動作やルールを設定したりすることが多い。

 

また、システムを組むと融通が利かないが人間が行うと融通が利く。業務を発注する側から見ると事件事故が起こらない限りはこの方がコストが安いし融通が利いて便利なのだ。

 

ヒヤリハット危ないことが起こったが、幸い災害には至らなかった事象のこと)は、重大な事故1に対して<軽微な事故29<事故未遂300 の割合と言われており、重大な事故の発生確率は300件分の1なのでそこにコストをかけるのは無駄と考えている企業であれば、セキュリティ対策はこんな図式になる。

 

下請け孫請けと重複するとさらにこの図式は深刻になり、業務を実際に行う人に適正なコストが払われていない形で業務が実行される。

 

この状況はあるべき姿ではないし、ブラック企業そのものだと思う。ホワイトに見えても、業務委託を重複していて、実際に業務を遂行する人に適正なコストが払われておらず、さらにその人が心理的人的リソースを適正以上に使用しながら遂行されている業務が実際行われているのであれば、その仕事からは離れたほうがよい。

 

いつか事故が起こる仕組みで稼働しているのに、企業側がそのコストを払わず、そのロシアンルーレットは実際に業務を遂行しているいずれかの社員が引き当ててしまうことになる。もちろん事件事故が起これば企業もダメージを受けるが、その事件事故を引き起こしてしまった社員はその人生が壊れてしまう可能性が高い。

 

企業のコスト削減が原因で、自分の人生が崩壊するのは避けなければならない。

 

もし、自分が勤めている会社がこの図式に当てはまっていたら、そこから逃れる方法を考える必要があると思う。