裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

若者が「尊敬する人は両親」と言うようになった理由

10年以上前は「尊敬する人は誰ですか?」の回答に「両親」はあまり出てこなかった記憶だ。

 

ところがいま、尊敬する人の回答として「両親」が圧倒的に増えた印象がある。

なぜ今尊敬する人=両親がメジャーになってしまったのか。

 

2010年代からリクナビマイナビなど巨大メディアの影響が大きくなり、就活はとにかくたくさん応募、リクルートスーツが黒一色、失点をしないことが大切ということになってしまった。

 

尊敬する人は両親-確かにそうやって答えている人は、育ちがよかったり、愛されている感が見え隠れするし、両親との関係も良好なのだろうと推測できる。

その答えは否定されることはないし、会話相手の年代や好みに配慮する必要もないし、一見100点満点の回答だ。

失敗しない就活対策としての模範解答ともなる。

 

だが、模範解答が就活が終わってもそのまま内在化されていたり、親と全く違う道を進んで人生を失敗したくないという気持ちも入り「(就活用ではなく本当に)自分の尊敬する人は両親」ということにしてしまっている人が多いはずだ。

 

私たちが目にする他人として有名人著名人、スポーツ選手など誰でもよいけれど、そういった人と凡人である親。比べてもなかなか両親が上になることは少ないだろう。

 

でも両親と言っている人を他人は否定できないし、その人にとっての尊敬できる人は誰と思おうが自由だ。

 

ただ、無難な回答となってしまった「尊敬できる人は両親」と聞いたところでその人となりは分からず、私はその人への興味が下がってしまう。

 

失点を避ける就活向け回答としての「尊敬する人は両親」は必要であれば使えばよいと思う。

だが実生活では、就活用の尊敬する人ではなく本当の自分の尊敬する人を見つけ、親と違った道だとしても自分の人生を歩んでいく覚悟を持つべきである。