裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

持続化給付金の不正受給とクレーマーについて考える

持続化給付金の裁判を傍聴した。

持続化給付金はコロナで影響を大きく受けた事業者が申請して事業に使えるお金を給付してもらえるもの。

 

jizokuka-kyufu.go.jp

 

困っている事業者への給付金のため、審査は簡素化されていて、上記ホームページを見ると受付の電話もフリーダイヤルだ。

 

そういえば、東北の震災の際も、書類を偽造して不正に給付金を受け取った裁判を傍聴したな。給付の性質上、スピーディーさと不正を防ぐのは相反していて給付金には不正受給がつきものだ。

 

ただ、給付金詐欺の被害者はというと「国」になる。

裁判では被害者に対してのお詫びと申し訳なく思っていることをアピールしなくてはいけないのだが、なんとも被害対象者が大きすぎる。被告も「国民の皆様にお詫びを・・・」なんて言っているし、不倫をした芸能人が誰に対して誤っているのか分からないような謝罪と同じ感覚だった。

 

そのお詫びの一連の中で、弁護士が言っていたことについて少し考えを馳せてみた。

 

「こういう不正をする人がいると、チェック機能を厳しくして結果、本当に困っている人に給付が行き届かなかったり、チェックの工数が増えたり、給付が届くのが遅くなってしまい多くの人に迷惑をかけることになってしまう」ということだ。

 

これって、今回の被告のように全体から見て数が少ない人数の話ではなく、日常私達が使っているサービスにこれがめちゃくちゃ起きているではないか。

 

ドラマを見れば「感染症に対策して収録を行っています」とストーリーにじゃまな注意書きがあったり、きっと2-3人のだいぶおかしい客のせいで、全ユーザーに事前に承諾を取る工数を企業側も顧客側も被ることになったり。

 

給付金は被害者が国だから、取り締まれたけれど、ちまたによくいるクレーマーが「みんなに迷惑をかけたから」と取り締まることが出来るのは、例えば無言電話とかだと何千回とかもう天文学的な数字くらい企業が直接被害を被ってようやく偽計業務妨害で起訴されるかどうかってところ。

 

クレーマーの要件定義が難しいが、無理な要望をしたり、従業員へのメンタルを壊しにかかっている客を野放しにしない社会を望む。

 

今日は珍しく自分の希望について書いてみた。