裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

先日傍聴したキャッシュカード パンチ穴詐欺の手口

かつてオレオレ詐欺と言われていたが、電話がかかってきて最終的に現金を取られてしまう特殊詐欺は、日々変化している。

 

先日傍聴したキャッシュカード詐欺事件の手口はこうだ。

 

おじいさん(84)が、家のリビングにて一人でくつろいでいたところ、電話がかかってきた。

 

犯人:「守口警察署の防犯課の〇〇です。詐欺の名簿にあなたの名前が載っていて被害にあっています。キャッシュカードが不正に使われたため裁判に使うので、キャッシュカードを預かる必要があります。手続きがあるので、明日警察に来てもらわないといけません。私は守口警察署の2階にいます。また電話します。」

 

一旦電話を切ったあと、また同じ人物から電話があり、長々と電話をしていた。(おそらく、この間に受け子探しと受け子を向かわせるために時間伸ばし。1時間半程度!)その中で最終的にキャッシュカードをホンジョウという者が自宅に取りにいく話になり、実際にその二人が自宅に来た。

 

おじいさんの目の前で、キャッシュカード2枚を穴あけパンチで穴をあけ、「もう使えませんので、このまま裁判所へ送っておきます」と封筒のテープで封をするところまで見せる。

その後、買い物から帰ってきたおばあさんに、そのいきさつを話すと「あんた、それ詐欺じゃない?」となり気付いた時には、銀行から48万円と4万円を引き出された後だった...という顛末。

 

このおじいさんに限らず、誰でも少なからず、私達は警察・裁判所・・・など、国家権力のワードが出てくるとそこで思考停止しがち。

 

さらに「守口警察署の2階」など妙に具体的なワードを使って信憑性を高めようとしたり、キャッシュカードが使えなくなるわけでもないのに穴あけパンチでカードに穴をあけるパフォーマンスで、カードは今後利用できないと誤信させる。

 

全部、私達が普段「〇〇だから安心」の「〇〇」を逆手にとった犯行だった。

 

犯人は私達の安心を逆手に取ることを肝に銘じておかなければならない。

でも、まずは自宅の電話の設置をやめるのがまず第一だけど。