裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

誰もが動画を取れるようになったメリットとデメリット

最近ニュースでよく出てくるあおり運転の動画などを見て、今みんながスマホを持っているので、昔なら証拠が残らなかった事件も、このように動かぬ証拠として簡単に残すことが出来るようになってよかったと思う。

 

急にあおり運転する人が増えたとは考えにくいし、今まで顕在化していなかった問題がテクノロジーの進化により顕在化してきたと考えるのが自然だろう。

 

ただ、証拠を残すという同じ目的でも、犯罪者もそれをうまく利用している。特に性犯罪では、被害者の口封じのために録画したり写真を撮ったりしていることが頻繁にある。性犯罪がおきたその場の恐怖は言うまでもなく、残った画像の存在が被害者の恐怖と絶望を増幅させる。

 

そしてその口封じのために撮った画像が、被害者へ及ぼす影響について、いくら後から想像する時間があったとしても、理解している被告を今のところ見たことがない。

 

公判でのやりとり。

 検察官:「犯行のあと、被害者の写真を撮ったのはなぜ?」

 被告人:「まあ・・・なんとなく、記念撮影的というか・・・」

 

こんな調子で、画像を残した意図を正直に話す被告はあまりいないし、画像を被告ににぎられている恐怖について想像をしたことがまずない。

 

頭の良い人達がテクノロジーを進化させてくれ、私達はそのメリットを享受させてもらっている。ただ、その何倍なのか分からないけれど見えないところで悪事に利用されている。物事すべて陰陽、表裏一体。