裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

小学校の担任が生徒に行ったわいせつ手口

小学校の保健室に女子児童が友人と一緒に生理用ナプキンをもらいに来た時の養護教諭との雑談から発覚した担任教諭のわいせつ事件。

 

今回被害者としてあがったのが女子生徒3名。

いずれの手口も最初は体の不調を訴えてきた女子児童に対し、訴えた箇所周りを直接さわり、その後も大丈夫?などと気遣う言葉を利用し継続的にわいせつを繰り返す。

 

生理痛を訴えた被害女児Bへは直接下腹部を「この辺り?」などと言いさすりその後服の上から。直接股に当たることもあったそうだ。

 

接骨院への通院の話をした被害女児Cに対しては、患部を直接さするなど。

 

被害が一番大きかったのが被害女児Aで、心臓が痛いと担任教諭に訴えたところ、直接胸をさわられた。その後も教室内外で週2.3回もの頻度で胸にさわられる行為が続く。時々「胸が大きくなってきたね」なども言われたそう。

(しかも心臓が痛いという訴えに対して養護教諭に連携したり病院を勧めることはなかった。)

 

供述調書の中で

担任「大丈夫?(調子悪くない?という意味と思われる)」

女児A「大丈夫(調子は問題ないですという意味と思われる)」

の会話があってもさわってきた。さらに担任は

本人の了解を得ているからこれはセクハラではないんだよ、教育委員会には言わないでね」とたたみかけられていた箇所があった。

 

女児Aからすると「大丈夫」という言葉を勝手に捻じ曲げて了解を得たことにされ、自分の嫌だという気持ち、よく分からない罪悪感・違和感を無理やりなかったものにしなければならず心が崩壊したのだと思う。

 

被告である担任は見た目50代半ば。突然このような行為を始めたとは思えず、この事件が明らかになるまでに何十人、場合によっては百人以上の女児被害者がいるのだろう。

 

そのことを思うと心が痛むが、一方この担任が女児が着替え中に教室の中にいることの違和感を訴えた他の先生がいたり、証人として出廷した養護教諭、校長からは生徒を必死に守る姿を垣間見ることが出来たが、守り切れなかった悔しさも感じられた。

 

また、被害女児のうちの一人の祖母が学校や教育委員会に乗り込みに行った様子からもほとんどの大人が味方だ。

 

だけれど、味方である大人の目の間をすり抜け、自己の欲求を満たすために子供を利用する大人は、残念ながら学校という一見安全な場所にも存在する。

 

女児Aはその後心身の不調で不登校になり、現在も時々しか登校できない状況が続いている。

 

被害女児の心の傷は消えないが、沢山の味方がいることを希望にしてほしい。