裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

法廷内での被告の監視体制について

大阪で勾留中の容疑者が逃走し、まだ捕まっていないことで近辺の住民は安心して過ごせない日々が続いているだろう。

 

ここで、勾留されている被告が、法廷内でどのように管理されているか疑問に思う方の為に、書いておく。

 

まず、開廷の5分前くらいに手錠と腰縄を付けられた状態で、刑務官2人に付き添われて入廷。

 

入廷する扉に鍵をかける為、「ハイ、止まれ」と刑務官に言われ被告は刑務官が法廷扉の鍵をかけている間直立静止したまま。

 

刑務官が鍵をかけ終わると「ハイ、進んで」と刑務官に促され、被告席前で再度「ハイ、止まれ」。

 

今度は腰縄をはずし、手錠からつながった縄を刑務官が手に持ち、被告席で開廷を待つ。

 

裁判員裁判の時は、裁判員に悪い印象を与えない為、開廷前に裁判長から書記官に内線電話がかかり開錠指示があったタイミングで手錠がはずされる。裁判員裁判でなければ、裁判官が入廷した後、開錠。

 

休廷中、被告も一旦退廷するので休廷に入り次第手錠と腰縄がつけられ、入廷と逆の工程があり、開廷の5分前にまた戻る、の繰り返し。

 

刑務官は基本は一人の被告に2人付き、被告はほぼ男性なので刑務官も男性だが、被告が女性の場合は、2人のうち一人が女性の刑務官となる。被告の体格が良い場合は、100キロ越え級の刑務官をあえてつけているように思う。その他、被告が暴れる可能性がある場合は刑務官が3人4人態勢で付く場合もある。

 

なお、勾留されていない被告は、もちろん刑務官はついていないので、さっきトイレで隣にいた人が被告だったという場合もある。

 

今のところ、遭遇したことがあるのは、被告が裁判長に暴言を吐いたり、証言台を軽く蹴ったりした程度だが、狭い法廷は特に傍聴席と被告席は近いので何か騒動があった場合は、絶対に安全とは言えない。