裁判を傍聴していると、被告人、関係者の証言を聞く機会が多い。
自分は事件の当事者ではないので第三者として客観的な立場から聞くことが出来る。
刑事事件は99%有罪と言われており、どうしても被告人を悪者として見てしまうフィルターはあると思うが、被告人が反省しているかどうかは感じとることができ、他の傍聴人とも感じ方はおおむね同じだ。
反省していないと感じるのはペラペラと言葉を多く話す被告人、弁護士とやり取りを練習したのかと感じさせるテンプレート的な答え、うわっつらの言葉、弁護士からの質問にはスラスラ答えるが反対尋問になるとしどろもどろ・・・
いくら被害者に「申し訳ありません」とあやまっても、どうしても心がこもっていないように聞こえてしまう。
例えばいじめにあっている人は「言葉」で傷ついている。本や雑誌、インターネット上では「言葉」で人々を勘当させたり人生を変えさせるほど大きな影響を持つ。
なのに、法廷の中では「言葉」がこれほどまで意味をなさないのかと驚かされる。