裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

他の選択肢がない貧乏人から搾取していく不動産業界

たまたま、安いアパート賃貸契約時の具体的な費用を知ることがあったのだが、家賃共益費駐車場以外に入居者が支払う費用が何かと理由をつけられて不動産屋に支払う金額が高額になっていた。

 

最初の紹介手数料は昔からあったのでよいとして、家賃保証料やら、あんしんサポート代などというサービス代を払うことになったり、様々な保険代をつけさせられたり・・・。

 

今は、保証人をつけない時代の流れとしても保証会社は必然だとは思うが(つけたくても保証会社必須の物件が多い)、以前は家賃を直接入居者が大家に払っていたところを間に不動産会社や保証会社が入り、支払うお金が不動産会社を通るようになり入居者が必要としていないサービスも必須にして毎月徴収している。

 

具体的な数字として今回知ったのは、全国的に見ても低価格だと思われる家賃共益費駐車場代込28,000円の家賃に対して、初回保証料25,000円(本来は月々支払い金額の50%だが最低初回保証料が25,000円だった)、月々サポート代2,200円、月額388円だった。この場合、保証会社利用に伴って結果的に増加した支払い額は初年度56,056円、次年度以降31,056円だ。

 

保証会社利用が一般的になってきたのがリーマンショック後のようで、10年以上前なら家族に保証人欄に名前を書いてもらえばこれらの料金は支払う必要のなかったお金だ。

 

この家賃であれば年収200万円以下の場合が大半で保証料は重くのしかかる。もちろん紹介手数料や引越代、引越にかかわる費用もかかる。引越はポジティブな理由だけでなく、離婚等でとにかく今の家から別の家に移動しなければならないという差し迫ったケースも少なくない。

 

持ち家・賃貸どちらが得かなど論争がよく起こっているし、ホリエモン勝間和代氏は持ち家なんてありえないとよく言っている。

 

けれど、家はどうしても必要な物なのに賃貸しか選択肢がない、保証人になってくれる家族がいたとしても保証会社は必須、しかも家賃が低い入居者ほど間に入った会社に搾取される割合が大きくなっている。

 

家に限らず、他の選択肢がないけれど必需品なので選ぶしかないという状況は、企業は顧客から搾取しやすいんだと思う。消費者は賢くならなければならないけれど、そもそも選択肢を選べない状況なら知ったところで避けることが出来ないのがこの問題の根が深いところだ。