裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

裁判官の技量が現れる注意事項案内方法

裁判は手続きなので、分かりきった事でも様々な説明をしなければならない場面に遭遇する。

必ずあるのは「被告人には黙秘権があるので裁判の最初に裁判官からあなたには黙秘権がある」の説明。

被告人に黙秘権の説明をするのは権利の説明なので基本的にネガティブな印象ではないが、黙秘権の次によく出てくる説明で偽証罪についての注意事項が問題だ。

「証言する人がわざと嘘をつくと偽証罪にとわれることもあります」という注意事項なのだが、裁判所側としては、手続き上必要だから説明しているだけなのだろう。

ただ、証言は大変な被害をうけた被害者も行うわけで、被害にあっただけでも心痛は計り知れないのに、裁判所まで来て憎い被告から数メートルも離れていないくらい近い証言台で事件について詳しく語らなけっればならない。

心痛と緊張と怒りと不安…

証言台の前で宣誓をした後、裁判官に事務的に「わざと嘘をつくと偽証罪で処罰されることがあります」と言われ、被害者はどんな気持ちになるのだろうとハラハラすることがある。

裁判官は、単なる注意事項として事務的に説明しているだけだろうが、もう少しその事務的感を減らしてほしい。

先日、たまたま遠征で傍聴した時に高橋孝治裁判官は偽証罪の説明の時に「わざと嘘をつくことはないと思いますが」と言ったり荷物検査が次回あることについて「ナイフを持ってあばれたりということはないと思いますが」などきちんと「あなたはそんなことをすると思っていませんが」というメッセージを発信していて配慮が感じられてよかった。


https://twitter.com/cocorono_tomo/status/1525068921183031298?t=94SVJpnFnFcme2yaoDVR1Q&s=19


他の裁判官も手続きだからとセリフを言うように説明するのではなく、それぞれの立場の人にメッセージが伝わるように説明してほしい。