私は「人間」が知りたいんだと思う。
当たり前だけど、人間はそれぞれ違う。
様々な犯罪があるけれど、きっと一般市民は「犯罪する人は自分とは別の世界にいる特別な人」というイメージで起きている犯罪と自分とのつながりを感じていないと思う。
でも、犯罪は特別な現象ではなく、誰かの日常から、誰かの日常におきている。
そして、ある一定の母数があればこういう人間が一定数いるというように、「人間ってこういうところがある」ってのを知りたい。
私は放火したくなってしまう人の気持ちは分からないけれど、ずっと昔から放火をしたくなる人というのがいる。ある一定程度の母数があればその中に放火魔はいる。
放火がしたくなってしまうという人間が存在するんだということを理解しておきたい。
ああ、こんな感じで放火が発生するんだと。
他にも、新しい技術や新しい状況による人間の行動についても知りたい。
誰でも動画を撮ることができるようになったのはここ10年程度のことなのに、輪姦事件では動画を撮影していることが多い。
これは、誰かに教えられたとか自分で取りに行った知識というよりは、自然な行動なんだと思っている。人間はこういう時に動画を撮る傾向があるんだというのも私が人間を理解する上でまた一つ知識が増えて、一生分かることがないけれど人間への理解に近づく。
絶対に分かることはないけれど、人間への知りたい思いが裁判傍聴をしている大きな動機でもある。