裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

現在の一夫一婦制にかなり無理があると東大教授の先生も言っていた

 

 

離婚の裁判を傍聴するたびに、そもそも一夫一妻制に無理があるんじゃないの?そもそもの婚姻のルール自体をもう少し見直す必要があるんじゃないの?と思わざるをえない。

家に帰ればテレビでは、年がら年中芸能人の不倫や離婚の話が目に入ってきて、なんかみんな無理なことに対してエネルギーを使いすぎているように思う。

 

私は一夫多妻を賛成というわけではないし、日本が突然一夫多妻制OKに法律が変わるなんて考えられないけれど、もう少し結婚と離婚をスムーズに出来るようになれば、人の苦労と苦悩を随分減らせるのではないかと思う。

転職をスムーズにできるよう解雇と転職をしやすくと言われているのと似ていて、結婚についても、3組に1組離婚するといわれているのに、結婚がもう絶対的なもののようにイメージされるから、結婚に二の足を踏む人もいるし、結婚したらしたで、本当に辛いのに離婚をしないでいる人がどれだけいるだろう。

 

離婚の裁判を見るたびに、人はこれほど憎みあい、だまし合うものなんだと恐ろしくなるし、もう少し離婚がしやすければ、ここまでこじれる前に別れられると思う。

ルールに無理があるから人が不幸になっているともいえる。

 

そんなことを日々思っているところに、今日NHK又吉直樹のヘウレーカという番組を見た。生物学や神経科学の観点から記憶と恋愛メカニズムを研究している脳神経科学者の奥山輝大先生がゲスト。

 

その先生も、霊長類の一種として、人を動物として考えた場合、人にとって一夫一妻制は最適ではないと言っていた。

 

本来、一夫一妻制は環境が厳しいエクストリームな状況で出てくる婚姻形態。複数の異性の中から選ぶ場合は、選ぶ出会うコストがかかる。そんなことをする余裕がない砂漠とかだと最初から一夫一妻にして強いつがいを作った方が生き残りやすく、進化的にそちらの方が生き残った。

 

人間は、戦う相手も今はいないし、動物としては今は余裕がある。動物の本能としては無理している状態。

  

優れたオスの子供を残すことで種として残っていくほうが種としては安定する。人間が種としての繁栄ではなく個体としての幸せを選ぶシステムを作ったのが面白い。

 

やっぱり現在のルールは無理がある。これでは結婚している人もしていない人もみんなが不幸になる。

かといって一夫多妻にルールが変わるというのは現実的ではないので、まずは人々の「結婚したら上がり感」をなくすことと、離婚の話が出て別居していたら、他の異性と関係があっても問われないなど、みんなの意識と結婚生活の破たんのハードルをもう少し下げることからかなぁと思っている。