随分前だが、社会のマナーやルールについてのテーマをテレビで放送していた。
その中で犯罪をおかすインセンティブがどのような時に働くかということについてもふれていた。
その公式というのがこれ。
その行為によって得られるもの ≧ 失うもの × 摘発される確率
一般市民には犯罪は無縁と思いがちだが、例えば
放置自転車の例で考えてみると、もう少し自分ごととしてイメージしやすい。
駐輪禁止部分に停めるか、有料の駐輪場に停めるかという以下のジャッジを瞬時に頭の中で行っている。
放置する便利さ・快適さ ≧ 自転車を取り戻す費用 × 撤去される確率
今ここに自転車を停めればタダだけど、撤去されれば○○円払わなければならないなぁ。でもこの時間なら撤去作業はしないだろう(or最近撤去厳しいから有料駐輪場に置きにいくか、など )
イメージをつかめたところで最初の公式に戻ろう。
その行為によって得られるもの ≧ 失うもの × 摘発される確率
犯罪をおこす瞬間「≧より前」は今、「≧より後ろ」は後の事。
今この瞬間に金が欲しい、今この瞬間にあれが欲しい、今この瞬間に自分の欲望だけを実現したい!
そう、「今」しか頭の中にないのだ。
犯罪をおこす瞬間は多くの場合、この公式の「失うもの」か「摘発される確率」がゼロになり、ゼロに何をかけてもゼロなので、犯罪で得られるものしか見えなくなる。