振り込め詐欺のニュースを見る度に大半の人が「なぜこんなのにだまされるんだろう」と思っているはずだ。
実際に振り込め詐欺の裁判も何度か見た。
周知のとおり、大半の被害者が高齢者。すぐ支払い可能な現金を持っているということや、息子を心配する親ごころを利用するなど、高齢者がターゲットになっているのは分かるが、「他人を疑う」ことが出来なかったため被害を防げなかったともいえる。
最近読んだ中野信子の著書に「脳科学的にも他人を疑うことは脳にかかる負荷が高い行為だ」とあり、このことはかなり府に落ちた。
他人を疑うことは面倒なことなのだ。信じた方がラクということだ。
人間というのはラクな方に流れてしまうため、「疑うことは面倒なことであり、自然に避けてしまうのだ」と肝に銘じておくことで、物事に違和感を感じた時このことを思い出し、「いや、一旦疑ってみよう」と意識することで事件に巻き込まれたり、日常のトラブルを避けられるかもしれない。
そして、人は誰でも年を取る。その疑う能力も衰えていくことを認識し自分はだまされないという過信を持たないことが大切だ。