裁判傍聴から人生を学ぶココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

賭博開帳図利幇助

珍しい罪名の裁判だったため、とりあえず傍聴してみた。

 

賭博開帳図利幇助(そばくかいちょうとりほうじょ)

違法なカジノを開く手助けをした罪に対する裁判である。

 

被告は、店舗を賃貸契約し、最初はインターネットカフェを開くと聞いていた友人に又貸ししたところ、闇カジノになっていたという主張。

 

そもそもなぜ経営者が直接契約でなく、被告が契約することになったのかなど肝心な部分については触れられなかった。

 

入口が二重扉になっている構造の店をあえて選んで借りているなど、最初から闇カジノを開くことありきの行動なのだが、被告は「最初はインターネットカフェを開くという話だったので」としれっと供述するのみ。

 

被告と、又貸ししたカジノ経営者は過去に別の闇カジノで出会ったそうだ。

闇カジノで知り合った縁は、その後もまた同じようにつながり同じ事件を起こしているのは何度か傍聴で目にしている。闇カジノ関連の事件は、誰かの血が流れているわけでもなく残虐性もないので、反省をしずらいのかもしれない。

しらを切っている被告はまた同じ過ちを起こすのだろうと思った。

 

ちなみに、この事件が発覚した経緯は、高額の負け分を請求された客が警察に通報したことだった。闇カジノで遊んでおきながら、負けたら警察に通報する客も客・・・。通報した人も逮捕されただろうし、闇カジノにかかわる人は違法なことをやっている自覚が低いのだろう。

近親相姦の衝撃

殺人や傷害は、ニュースで耳にするので、そういう事件が身近に起こるかもしれない可能性があることは皆理解している。

 

強姦事件は一部を除いてニュースにならないし、近親相姦については私はニュースで聞いたことがない。

現実世界で起こるということに現実味を感じていなかった。

 

だが、今回傍聴したのは近親相姦。

近親相姦は、被害者が分かってしまうため、被告の名前すら全く出さずに裁判が進んでいく。もちろん、ニュースにならない。

 

被告は大学生の兄、被害者が中学生の妹。

妹が小学低学年から陰部や胸をさわり、少なくとも高学年から姦淫していた。

 

「親にも妹の胸をさわる、陰部をさわる行為についてやめるように言われていた」と供述していたので、親も気付いている話なのだ。

 

近親相姦が実際に起きていることにも衝撃だが、兆候に気付きながら日常を過ごしていた両親の方が気になった。

被害者を守るよりも、事を荒立てたくない、被告である長男を守りたい背景や事情とは何だったのか・・・。

 

裁判ではこういった真相までなかなか議論されず今回も傍聴で得た情報から推測するしかないが、この家庭はそれほど裕福ではない中で、多少無理をして大学に入れた長男は自慢の息子だったのだろう。

息子の悪事に気付きながら、目をつぶった両親。

 

近親相姦の被害者は、事件そのものも大変な苦痛であることはもちろん、一番助けてほしい存在が助けてくれない何重の苦しみを味わうことになる。

閉じられた世界で継続的に起こる最悪の事件である近親相姦、こういった事件が実際に起きていることをしっかりと覚えておこう。

 

じいさんが起こした強制わいせつ

傍聴をして知ったことの一つに、性犯罪の多さがある。

性犯罪は、そもそも泣き寝入りが大半で裁判になっているのはごく一部。しかもマスコミに報道されないので、一般の人には知らないままになっている。

 

性犯罪でも、被告の年齢が高いのも驚き。

今回の被告は見た目70代後半。しかも車椅子に乗っており、腰が曲がっているかなり小さなじいさん。この人が強制わいせつ?と思ったが、手の込んだ驚くべき犯行だった。

 

探偵を装った被告人は、日中ラブホテルから出てくる不倫と思われるカップルに目を付け、女性一人になったところで事前に用意していた「探偵の行動報告書」を女性に手渡す。

 

ホテルに出入りしている写真を家族に送りつけることをちらつかせ、「探偵を付けるのに探偵一人あたり7万5千円かかる。3人探偵がついている」と脅し、困った女性は被告人の車に乗ってしまう。

 

女性はそんな大金払えないと言うと「ハグさせてくれたら許してあげる」と車内でキスや直接胸をさわるなどエスカレート。

その上「これに履きかえろ」と被告人が持参したショーツに履き替えさられる。

「行動確認表」を破り、写真のフィルムも返したそうだが、後日、履き替えた女性のショーツが被告人宅で見つかる・・・。

 

用意周到すぎる犯行にも驚くし、入院して車椅子に乗ったじいさんにしか見えない目の前にいる被告の姿とのギャップ。

 

70代後半でも、悪事を働いてでも性欲を満たしたい人がいることに驚きを隠せなかった。

 

被害者は被害者参加制度を利用し、弁護士の横に遮蔽された空間から裁判に参加していた。不倫に至った経緯は分からないけれど、結果的に家族にばれるし、こんなじいさんに被害にあってどうしようもない気持ちが絡み合って、まさに人間の業が入り混じる事件だった。

 

裁判傍聴から人生を学ぶ

裁判傍聴にはまってしまった。

 

今まで知らなかったことを知ったり、考えもしなかったことを考えたりと世界が広がり続けている。

 

いかに自分の世界が狭いか。

 

裁判傍聴ブログを書いている人はいるけれど、いくら頑張って傍聴を続けても、傍聴だけでは事件の全容を完璧に把握する事は難しい。

時間の制約もある。

 

でも、傍聴したことにより、知った事や考えた事、調べた事など自分で消化したことについてブログに残していこうと思う。

 

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