ココロノトモのブログ

傍聴した裁判から学んだ事、考えた事をまとめています

ニセバイアグラ6万錠を輸入しようとした韓国人

被告は観光ビザで日本に滞在していた韓国人で現在はオーバーステイ
見た目はどちらかというと誠実そうに見える。

韓国にいる交際相手の姉に、バイアグラの輸入話を持ち掛けられ
中国から日本に輸入しようとしたところで関税で見つかり逮捕に至る。

姉からは6万錠を送料込みで110万円で購入。
被告席の前のテーブル2つにわたってずらりとならべられた
バイアグラ6万錠は圧巻!

また、バイアグラの名前は有名だが、レビトラ、シリアスという
製薬会社が別のED治療薬があることを初めて知った。
男性には常識なのかもしれないが、知らなかったのでまたひとつ勉強になった。


【罪名】
医薬品医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律違反
商標法違反
関税法違反

【求刑】
懲役4年、罰金300万円、偽バイアグラは破棄

弱い立場の他人を自分の欲望のはけ口にしてもよいと思うのが人間なのか

今日、テレビで中学生が授業中、講義をしている教師を何度も足蹴りし、その後何事もなくまた、講義を続ける様子の動画を見た。

この学生は、後日逮捕されたとの説明だったが、教師は生徒に蹴られたことについて特に注意をするわけでもなく、ヘラヘラして何事もなかったように授業を進めていた光景は衝撃的だった。 

 

生徒が教師に暴力をふるうことの要因として、先生の立場が今とても弱くなっていて、「生徒が教師に何をしてもしかえしされないだろう」という心理が働いているのは間違いない。

 

この事件は、暴力をふるう者とふるわれる者の二者間で起こった出来事が原因ではないと思う。暴力をふるう者側の満たされない思い、不満、絶望、イライラなどそもそもなぜその感情がくすぶっているのか自分でもよく分かっていない負の感情を発散するために 、弱い立場の他人を利用しているのだ。

 

刑事事件で言うと、事件の形としては、児童虐待、傷害、強姦、強制わいせつなどとして事件化されると思う。一般市民からしたら、こんな事件には自分は関係ないと思うかもしれないけれど、 一般社会でも同じ図式は日常的にある。

 

クレーマーも言い返せないと分かっていて店員を自分の「くすぶっている感情を発散させるはけ口」として利用しているし、もっと日常的な出来事で言えば、どこの職場でもいる不機嫌オーラをまき散らしている人も同じだ。

 

自分の欲望のはけ口に他人を利用する人は、その相手を選んでいる

 

自分より立場の強い人や、仕返しされるなどリスクが高い人はその相手として選ばない。そのずるい人達には「この人には何をしても大丈夫」と思われないことが大切だ。

 

そして、人間多かれ少なかれ、自分の欲望をはけ口に他人を利用している部分はあるので、自分がそのような思考をしている時がないか、自分についてもよく見ておく必要がある。

お金の使い方は人生そのもの

判決言い渡しの後、判決の理由の説明があり、最後に裁判長からひとことメッセージが添えられる。

 

そのメッセージは、テンプレートのようになにも心に響かない(多分、被告にも響かない)場合も多いが、裁判長によってこの一言に特色があり、このメッセージで裁判長の人柄を少し見ることが出来たり、気付きがあったりする。

 

今回、窃盗を何度も繰り返している被告への判決言い渡し後、裁判長が言ったメッセージはこんな内容だった。

 

「前回出所後、生活保護費内で何とか生活費を工面できるよう、パチンコをなるべく行かないようにしたり、ビールの本数を減らしたり、自分なりに工夫しているところは評価できます。あなたはそういったことが出来る人なので、今回の出所後も、なるべく生活保護費の範囲内で生活するよう工夫してみてください。」

 

被告になってしまう人は、世間一般の比率からしてお金に困っている人が多い。生活保護費内で生活をするのは当たり前に思えるが、それが出来ていない被告人が多いということだろう。

毎日毎日被告人と向き合っている裁判長からしたら、生活費の工夫をしようとしている時点で他の被告に比べて更生の望みがあるということのようだ。

 

 日々をただ生きているだけだと、ほぼ無意識に「ビール飲みたい、パチンコしたい」という目先の欲望を満たす行動をしてしまうのだろう。収入の範囲内なら目先の欲望を満たすのみの行動でも本人の自由といえば自由だ。

 

ただ、目先の欲望を満たすのみの行動ばかりをしていても、人生全体を考えると多分むなしくなる。

 

「自分は何に幸せを感じ、何を優先する人生を送りたいかをじっくりと自分自身に問いかけ、その優先順位を意識しながらお金を使う」

 

これは別に被告に限った話ではなく、誰もがよい人生を送るために心がけるべきポイントだと今回の裁判長のひとことメッセージからの自分なりの考えた傍聴での学びだった。

名古屋刑務所で受刑者が熱中症で死亡

名古屋刑務所で受刑者が熱中症で死亡したというニュース。

www3.nhk.or.jp

 

この受刑者が、どのような罪を犯したかは分からないが、死刑でないことは確実。

 

受刑者は、自分で食事や飲み物を調節することも出来ず、涼んだりも出来ない。亡くなった受刑者にかわって抗議したり何か行動を起こしてくれる家族がいればよいなと思う。

何度も罪を犯している人など、家族に愛想をつかされて、天涯孤独な被告は珍しくないからだ。

 

つい最近、小学生が熱中症で死亡し、愛知県の小学校のエアコン設置率が全国平均でもかなり低いことが分かった。(予算は別枠だとは思うが)小学校のエアコンを差し置いて刑務所のエアコンを先にということは難しいはず。

 

全国の天気予報を見ても愛知県が全国で一番温度が高いことがよくあるので、公共施設の予算の分配が正当な優先順位で行われることを望む。

証人尋問でFBI捜査官登場!

外国人の犯罪はしょっちゅうあるので、当然外国人の証人も特段珍しいことではない。

 

ただ、今回の証人はエリートのオーラが・・・。

なんとFBI特別捜査官!

 

FBI捜査官なんて映画の世界の人か、現実世界にいる人としてのイメージがなく、まさかこんな場所で生のFBI捜査官にお目にかかるとは思っていなかった。40代と思われるビシっとスーツを着こなすスマートな男性。映画で見るFBI捜査官のイメージ通りで期待を裏切らなかった。

 

事件の内容は、アメリカでの詐欺事件の資金洗浄疑いで、関わりのあるアメリカの会社に対して事情聴取をしたのがFBI捜査官ということで、今回証言をすることになったようだ。

 

FBI捜査官に証人出廷してもらうために、相当色々な人が動いたと思われるが、証言内容は事情聴取をした時の様子についてだった。

 

一つ勉強になったことは、アメリカで合衆国法典第18巻第1001条という政府に虚偽を述べることを禁止した法律があるということ。

 

FBI捜査官は事件に関連して聴取した会社担当者には「真実を述べるように」と説明をしているので聴取内容は真実に基づいていると証言。

 

証言の内容は特筆すべきことはなく期待はずれだったが、証人がFBI捜査官という公判を傍聴出来たことは貴重な経験だった。

 

他人を裁く行為のメカニズム

テレビをつければ、コメンテーターが毎日誰かを裁きネットでも無名なブログにさえも裁きまくっている人がいる。

「不謹慎な人には自分が制裁を加えなければ」というその人なりの正義感、また制裁を加えることによって憂さ晴らしになるから行動して
いることまでは理解できる。

ただ、なぜそこまでの労力を使って多くの人がそのような行為をしているのかと疑問に思っていたが、この記事を読んで少し納得。

toyokeizai.net



制裁を加える行為はドーパミンが分泌されるが、制裁を加えた人個人的には労力と仕返しのリスクがあり、得られる物としては脳内に分泌されるドーパミンのみ。

一番得するのは制裁を加えた人を除く労力も仕返しのリスクもない集団構成員。

集団において不謹慎な人は排除されなければならず、不謹慎な人の為に集団のルールを逸脱した状態にならないようにするために叩く人が必要。

なぜドーパミンが分泌されるメカニズムなのかというと、誰かを叩く行為というのは、本質的にはその集団を守ろうとする行動だという解説。


なるほど、実際に行動に移すかどうかは別にして、誰かをたたくという行為はメカニズムとして自然な流れということ。しかもネットで匿名で叩く分には仕返しのリスクもないし、通信コストがほとんどないとなれば、リスクの部分が随分少なくなり、リターンであるドーパミンの快感をより簡単に得ることができるということだ。

こう冷静に考えると、単に叩いている人を見聞きし嫌な気分になっているところから心を離すことが出来そうだ。

そして、自分で意識しないうちに誰かを叩いているかもしれないという意識を自分で持っておく必要がある。
ネットで叩くことは本来のリスクの負担が軽くなるため、必要以上に自分の正義をふりかざしやすくもなる。

人を叩くという行為は、ネットが身近なものとなった今どきの行為ではなく、人の脳は元々このように出来ているというのは驚きでもあった。

脅しの最上級(強要の量刑記録)

子供に会えないのは元妻が面会を阻害しているからと一方的に思いこみ、元妻の弟を待ち伏せ。元妻の弟に、エアガンをにぎってカバンに入れ本物の銃と見せかけ、

「俺は腹をくくっている」

と、脅し元妻の自宅まで45分運転させる。

元妻の自宅の前で電話をさせ呼び出すよう強要。

 

過去に元妻の不倫相手を殺し、14年の懲役を終えたが、今回の事件は出所後2年4ケ月経過した頃の犯行。

 

実際に殺人を犯した人間に「腹をくくっている」と1時間近く拳銃をつきつけられる恐怖は、恐怖の中でも最上級だろう。

 

前回の殺人も今回の強要も、執着した相手は同じ元妻。

長い懲役は全く意味がなかったことになる。

 

こういった事例があることを私達は覚えておく必要がある。

 

【罪名】強要

【判決】懲役1年10月(未決勾留20日参入)